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ダカルバジン・抗がん剤の概要
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分類-アルキル化剤 |
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商品名 ダカルバジン製造販売 共和キリン |
肝臓代謝物のアルキル化作用により,主としてRNAやタンパクの合成を阻害し,がん細胞を死滅させます。
日本では,2002年に承認され,保険適応となりました。
この抗がん剤はがん細胞の分裂周期とは無関係に作用するという特徴があります。
悪性黒色腫にもっとも効果があるとされ,悪性リンパ腫の一種であるホジキン病にも使用されます。
ホジキン病のABVD療法(ドキソルピシン+ブレオマイシン+ビンブラスチン+ダカルバジン)やAVD療法(ドキソルビシン+ビンブラスチン+ダカルバジン)などで使われます。 |
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治療対象となるがんの種類
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悪性黒色腫(メラノーマ),ホジキン病で使用されるほか,神経芽腫,網膜芽腫,甲状腺癌,軟部肉腫などにも使用されることもあります。
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投与法
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粉末の注射剤であり,投与直前に溶解させ,点滴で静脈注射します。
注入時にみられる血管痛は,注入速度を遅くさせたり,薬剤が分解しないよう,点滴全体を遮光することで,防ぐことができます。
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主な副作用
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嘔吐や吐き気が強くでるという特徴があります。
嘔吐がみられるのは,投与してから数時間してからが多く,場合によっては1日以上続く場合もあります。
注射部位の血管痛や静脈炎がみられるのもこの抗がん剤の特徴です。
肝機能や腎機能の検査値の異常,脱毛,発疹,全身倦怠感,発熱や頭痛などがみられることもあります。
また,骨髄抑制による白血球,血小板,赤血球の減少により,出血傾向,貧血,感染症などがみられる場合もあります。
まれではありますが,重篤な副作用として,アナフィラキシーショックや肝動脈血栓症,肝細胞壊死など,重度の肝障害なども起こることが報告されています。
国外の報告では,ダカルバジンを用いた多剤併用療法による女性の無月経や男性の無精子症が報告されています。
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使用上の注意 |
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血管痛予防のために,点滴全体を遮光する必要があり,終わるまでカバーはつけたままにしましょう。
肝機能障害,腎機能障害のある人は,機能がさらに低下するおそれがあり,注意が必要です。
骨髄機能抑制などの重い副作用に対処するため,血液,肝機能,腎機能などの検査を頻回に受ける必要があります。
妊婦は原則として使用せず,授乳婦で使用するときは授乳を中止してください。
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