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プロカルバジン・抗がん剤の概要
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分類-アルキル化剤 |
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商品名 塩酸プロカルバジン 製造販売 中外製薬 |
この抗がん剤は,日本では1973年に悪性リンパ腫の治療薬として承認されました。
がん細胞の遺伝子の核酸にアルキル基を置換させることで,DNAの合成を阻害させ,抗腫瘍効果を発揮します。
プロカルバジンは液脳関門を通過できるという特徴があるため,脳腫瘍の抗がん剤としても使用されます。
脳腫瘍の治療では,代表的な組み合わせとして,プロカルバジン+ニムスチン+ビンクリスチンの3剤併用療法があります。
また,悪性リンパ腫の一種であるホジキン病では,C-MOPP療法がおこなわれています。
この治療法ではシクロフォスファミドを点滴で投与し,ビンクリスチンを静脈注射で投与,プロカルバジンとプレドニンが経口で投与されます。
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治療対象となるがんの種類
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悪性リンパ腫(ホジキン病,リンパ芽球性リンパ腫,細網肉腫),および神経膠腫(悪性星状細胞腫,悪性神経膠腫,乏突起神経膠腫)
また,この薬剤は小児がんであるの悪性リンパ腫と脳腫瘍にも適応しています。
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投与法
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カプセル剤の内服薬です。成人では,通常初回に1〜2カプセルを服用し,徐々に増量させていきます。
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主な副作用
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この薬剤では,感覚異常や神経過敏など,他の抗がん剤とは異なる副作用が起こることがあります。
骨髄抑制による白血球の減少にともなう免疫力の低下や,出血,貧血などもみられます。
さらに,吐き気・嘔吐,食欲不振などの症状もみられます。
また,発熱・頭痛・疲労感など風邪に似た症状があらわれたり,うつや不眠など精神的な異常がみられることもあります。
間質性肺炎や痙攣発作が起こることもあります。
国外では小児への投与によって,精子形成不全などの障害も報告されています。
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使用上の注意 |
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この薬剤はワインなどのアルコール類,チーズなどの乳製品,たらこ,にしんなどの魚介類の摂取によって,代謝作用が低下し,体内に蓄積してしまう可能性があります。
また,神経伝達物質であるドーパミンの分解を抑制する作用もあり,抗うつ剤や向精神藥を服用している場合は,必ず医師に相談してください。
飲酒は,アルコールの分解を妨げる作用もあり,強い二日酔い症状を引き起こすことがあり,治療中は避けましょう。
他の抗がん剤との併用により,急性白血病,骨髄異形成症候群,肺癌などが発生したとの報告もあります。
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