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テモゾロニド・抗がん剤の概要 |
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分類-アルキル化剤 |
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商品名 テモダール 製造販売 シェリング・プラウ |
テモゾロミドは,脳腫瘍の治療を主な目的とした新しいアルキル化剤であり,放射線との併用療法の抗がん剤として開発されたものです。
この薬剤は,DNAをアルキル化して,がん細胞の分裂・複製を阻止し,死滅させます。
この薬剤は,分子量の小さいため,血液脳関門を通りやすいという性質があり,日本では2006年,脳腫瘍の神経膠腫の治療薬として承認されました。
再発を予防するために手術後に抗がん剤を投与するのが,アジュバント療法です。
膠芽腫に対してもアジュバント療法では,放射線との併用で,放射線単独療法を上回る結果が報告されています。
悪性神経膠腫に対しては,最近まで,日本では未承認のカルムスチンが,術後の放射線療法との併用で用いられてきましたが,あまりよい治療成績をおさめることができませんでした。
テモゾロミドは,放射線との併用により,術後補助療法の抗がん剤として期待されています。 |
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治療対象となるがんの種類
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脳腫瘍の一種 悪性神経膠腫(膠芽腫,退形成性星細胞腫)の治療に使用されます。
保険適応ではありませんが,悪性黒色腫(メラノーマ)に対しても有効性が報告され,使用されています。
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投与法
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放射線照射との併用で,成人では1日1回連日42日間,経口投与し,4週間休薬します。
その後,テモゾロミド単独で,として1日1回連日5日間,経口投与し,23日間休薬します。合わせてこの28日間を1クールとします。
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主な副作用
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よくみられる副作用として,吐き気・嘔吐や食欲不振などの消化器に関する副作用があります。
また,放射線併用治療時には,脱毛や発疹がみられることもあります。
骨髄抑制もよくみられる症状であり,血液障害による白血球減少,血小板減少による感染症や出血傾向にも注意が必要です。
その他,頭痛や倦怠感,腎不全,肝機能障害などもみられ,特に重い副作用として, アナフィラキシー・ショックが起こることもあります。
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使用上の注意 |
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投与後にニューモシスチス肺炎が発生することがあるため,適切な処置が必要となります。
性腺にダメージを与えるリスクがあるので,男性が使用する場合には,事前に医師と相談する必要があります。
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