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エストラムスチン・抗がん剤の概要
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分類- ホルモン剤 |
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商品名 |
製造・販売 |
エストラサイト |
日本新薬
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ビアセチル |
日本化薬品 |
プロエスタ |
日本ケミファ |
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エストラムスチン(エストラサイト)は1963年スウェーデンで開発された前立腺がんの治療に使用される抗がん剤です。
このエストラムスチンの最大の特徴は,アルキル化剤と卵胞ホルモン剤のエストラジオールを結合させたことで,それぞれの抗がん剤の相乗効果を狙っています。
詳しい作用の仕組みはわかっていないのですが,他のアルキル化剤とは異なり,細胞分裂時にはたらく,微小管を阻害する作用で,がん細胞を死滅させる一方,男性ホルモンの作用を抑え,前立腺がんの増殖も抑制すると考えられています。
また,エストラムスチンは前立腺がんに多数存在するタンパクに結合する性質があるため,前立腺がんへ選択的に集中して治療できるというメリットもあります。
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治療対象となるがんの種類
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前立腺がん
手術適応とならないクッシング症候群
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投与法
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経口タイプのカプセル剤で,通常成人1 回2 カプセル(313.4mg)を1 日2 回服用します。
また,症状により適宜増減します。
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エストラムスチンの主な副作用
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抗がん剤の中では,副作用は比較的少ない方とはいわれていますが,それでも,女性化乳房はあらわれやすい副作用です
その他,食欲不振,手足のむくみ,貧血,頭痛,めまい,肝機能の異常,悪心・
嘔吐,腹痛,下痢などがみられます。
まれですが,重篤な副作用として,脳血栓,肺血栓,脳梗塞などの血栓塞栓症が引き起こされることもあります。
さらに,呼吸困難,顔面,喉頭のはれの症状をともなう血管浮腫のおそれもあります。
また,心筋梗塞,心不全,狭心症などの心障害がみられることもあります。
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使用上の注意 |
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脳梗塞や血栓塞栓症を発症している患者や,過去にそれらの病期を発症したことのある人,糖尿病の人はこの抗がん剤の治療によって,症状を悪化させることもあります。
重い肝障害や血液障害のある患者,消化性潰瘍のある人は,これらの障害を悪化させる可能性があり投与できません。
高血圧治療薬のアンギオテンシン変換酵素阻害薬と併用すると血管浮腫になるリスクが高まります。
また,乳製品などカルシウムをを多量に含む飲食物を摂取すると,吸収が抑制され,この抗がん剤の作用を低下させますので,同時に摂取しないようにします。
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