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フルタミド・抗がん剤の概要
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分類- ホルモン剤 |
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商品名 |
製造・販売 |
オダイン |
アストラゼネカ |
フルタメルク |
メルク・ホエイ |
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フルタミドは1967年にアメリカの製薬会社シェーリング・プラウ社が前立腺がんの治療薬として開発した非ステロイド性の抗がん剤です。
当時では,最も強い作用のある抗アンドロゲン(抗男性ホルモン)藥である酢酸サイプロテロンと同等以上の抗アンドロゲン作用を持つ薬剤として開発され,日本では1994年に認可されています。
前立腺がんは,男性ホルモンにの影響を受け増殖します。
フルタミドは前立腺にある男性ホルモン受容体(アンドロゲン受容体)へ結合することで,男性ホルモンの結合を阻害し,がん細胞の増殖信号をブロックすることで,腫瘍の増大を抑制します。
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同様の作用により,前立腺がんの治療に使用されるホルモン剤として,フルタミドがあります。
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治療対象となるがんの種類
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前立腺がん
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投与法
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内服藥の錠剤で,通常成人には1回1錠125mgを1日に3回,食後に服用します。
症状により用量を適宜増減することが認められています。
フルタミド単独で使用する他,LH-RHアゴニスト製剤と併用したり,精巣摘除術と併用することがあります。
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フルタミドの主な副作用
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殺細胞型の抗がん剤ではないため,副作用は比較的軽いとされています。
注意すべき副作用として,肝臓障害や,間質性肺炎などがあります。
吐き気・嘔吐,女性化乳房への変化,むくみ,食欲不振,下痢,全身倦怠感がみられることがあります。
性欲減退,精子数減少,勃起力低下などの,性機能の低下がみられることもありますが,抗アンドロゲン剤の中では軽い部類に入ります。
投与開始後に,排尿困難やほてり,骨痛などがあらわれることがありますが,通常は,時間経過により症状は軽くなります。
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使用上の注意 |
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肝臓病患者は,重篤な肝障害となるリスクが高く,原則として使用できません。
肝障害には特に注意が必要で,吐き気・嘔吐,重い倦怠感,掻痒感,発疹,黄疸などの症状がみられたら,服用による治療を中止し,すぐに医師に報告してください。
また,肝障害の予防のために,定期的な肝機能検査を受ける必要があります。
この抗がん剤は精子数を減少させる副作用があるため,こどもをつくる予定がある場合,事前に医師とよく相談する必用があります。
抗血液凝固剤(ワルファリンカリウム)との併用ではその作用が強くなり,出血する場合があるので注意が必要です。
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