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貧血の特徴と原因 |
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抗がん剤は骨髄にダメージを与え,免疫細胞の白血球だけでなく,赤血球や血小板をも減少させます。
赤血球にはヘモグロビンという赤い血色素があり,肺で受け取った酸素を体中の細胞に運び,生命を維持するうえで需要なはたらきがあります。
抗がん剤によって,まず,細胞分裂のさかんな骨髄の造血幹細胞がダメージを受け,骨髄抑制と呼ばれる状態になります。
すると,白血球や好虫球だけでなく,赤血球数やヘモグロビン量が減り,体中の組織が酸欠状態となり貧血が起こりやすくなります。
貧血は抗がん剤治療以外でも様々な要因で起こるので,原因を正確に把握することが大切です。
この貧血は薬の種類や個人差により,発現の時期や程度は異なります。
赤血球は白血球よりも寿命が長いため,白血球よりも影響が出るのは遅く。貧血の症状が現れるのは治療開始から数週間〜数か月後になります。
症状は,自覚症状がない場合もあれば,顔色が青白くなり,さらに動悸,息切れ,めまい,倦怠感,耳鳴り,手足の冷えなどの症状も見られることがあります。
さらに症状が重くなると,低体温,心不全,むくみなどがあらわれ,昏睡状態となって生命の危険に関わることもあります。
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副作用の治療法 |
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ヘモグロビン値が8g/dl未満になると赤血球輸血が行われます。
近年,薬剤投与後の貧血に対して,エリスロポエチンという物質の投与が効果的であると報告され,海外では使用されていますが,日本では臨床試験中です。
また,血漿板が大幅に減少し,出血が続き貧血になることもあり,その場合は血漿板輸血が行われます。 |
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患者の対処法 |
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睡眠時間を十分に確保し,休息の時間を十分とって,無理をせず,症状が出たときは何よりも安静にすることが大切です。
急激な運動を避け,また,ビタミンB12は赤血球の生成にかかわるため,魚介類やレバーやチーズなど,ビタミンB12を多く含む食品の摂取をこころがけましょう。
肉,,魚介類,大豆などタンパク質を多く含む食品を摂ることも必要ですが,単品を摂取するのではなく,パランスのとれた食事で鉄分などのミネラルを補給することも重要です。
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