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血管外漏出(血管炎)の特徴と原因 |
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抗がん剤治療を点滴などを何回も受けていると,注射部位の血管が細くもろくなる傾向があります。
このような状態になった時に,抗がん剤を投与すると,薬が血管外に漏れて炎症などの皮膚障害などを引き起こします。これを血管外漏出と言います。
また,血管に注入された抗がん剤による刺激で,血管の内皮細胞に炎症が起きて血管炎となり,血管痛の原因となることもあります。
抗がん剤治療を繰り返している人だけでなく,高齢者や,糖尿病患者,栄養不良の人,血管が細い人なども,漏出のリスクが高まります。
血管外漏出や血管炎では,点滴部位の赤み,はれ,しびれ,圧迫感,痛みなどが最初に現れ、重症化すると水疱や潰瘍,壊死に及び,さらにはケロイド化やはんこん,運動障害が残ることもあります。
最初は症状が軽くても,数日たってから症状が悪化することもあるので,注意が必要です。
皮膚や血管の異常は,抗がん剤の種類や濃度などによっても異なります。
特に,ダウノルビシン,イダルビシン,ドキソルビシンなどの抗がん性抗生物質の場合はわずかな漏出でも,治癒が困難な潰瘍ができる場合があります。
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副作用の治療法 |
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炎症部分を湿布で冷やしたり,温めたりし,その後は必要に応じて,ステロイド剤,消炎鎮痛薬などを注射します。
漏出量が多い場合は,穿刺をおこない,薬剤を取り出すこともあります。
薬物療法を1〜2週間続けても,改善しない場合には患部切除や皮膚移植などの外科的処置を行うこと
もあります。
血管痛の予防法として,生理食塩水を注入したり,ステロイド剤の混入なども行われています。
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患者の対処法 |
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早期の発見や処置が大切なので,点滴の針が入っている先や周囲に痛みや腫れ,皮膚の赤み,不快感,しびれ感などを感じたら,すぐに報告しましょう。
皮膚の異常だけでなく,点滴の落ち方がいつもより遅いなど,異常を感じたら,医師や看護士に伝えましょう。
点滴後の痛みは,冷たいタオルや氷などで,患部を冷やすとよいでしょう。
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