骨髄でつくられる顆粒球中の好中球は最も抗がん剤の影響を受けやすく,数も減少しやすいといわれています。
白血球が減少し始めるのは抗がん剤投与後,1〜2週間で,この白血球のなかの好中球が血液1立方ミリ当たり500個以下になると,感染症にかかりやすくなり,100個以下になると敗血症や肺炎などが起こりやすくなり,生命の危険に関わってきます。
感染を受けやすい部位は口腔粘膜をはじめ,皮膚,消化管など全身におよびます。感染には発熱がともないますので,発熱したり,はれや痛みを感じたらすぐに医師に報告することが大切です。
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副作用の治療法 |
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医師側の対応としては抗生物質の投与や,好中球を増加させることができるG−CSF(顆粒球コロニー刺激因子)製剤の投与などの処置が必要となります。
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患者の対処法 |
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これらの感染症を防ぐには,部屋を清潔な環境に整え,毎日入浴するとともに清潔な衣類を着用することが必要です。
手洗いやうがいも徹底し,外出時はマスクの着用もこころがけ,食事は加熱処理したものを,調理後すぐに食べるということをこころがけましょう。
感染症の対策として体温をまめにチェックし,体温の上昇がみられたら,早めに医師に伝えることが大切です。
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