|
|
|
|
|
|
|
|
性機能障害の特徴と原因 |
|
|
|
|
抗がん剤の影響によって細胞分裂の盛んな卵巣や精巣はダメージを受け,これが不妊症など,性機能障害などに進行する場合があります。
女性では卵胞の数が減少し,月経不順,月経減少から無月経,早期閉経,不妊,膣狭窄などが
起こります。
また,抗がん剤の影響により,卵巣でつくられる女性ホルモンの一種エストロゲンが減少します。
その結果,ホルモンバランスのくずれから,ほてり,倦怠感,不安・抑うつ,不眠などの更年期障害のような症状も生じやすくなります。
多くの場合,治療終了後には回復しますが,高齢なほど回復しにくくなります。
一方,男性では,直接精巣に作用し,精巣の萎縮,無精子症,精子減少症,不妊症などになります。
脱毛,吐き気・嘔吐など,他の副作用があらわれると,メンタルな面にも作用し,性欲減退や勃起障害を生じることもあります。
精子数の減少は,投与後の2〜3ヵ月後にみられることが多く,卵巣よりも回復まで時間がかかります。
また,精巣は成人期のほうが,小児期よりもダメージを受けやすいといわれています。
|
|
|
副作用の治療法 |
|
|
卵巣機能障害を予防する方法は,確立されていません。
女性の卵巣機能障害治療として,女性ホルモンのエストロゲンを補うホルモン補充療法がありますが,乳がんや子宮体がんはがんの成長を促進してしまう可能性があり,適用できません。
男性の精巣機能障害に対する治療法も,まだ確立されていません。
男女に共通して、性機能障害は障害の治療と共に,精神的な苦痛に対するケアが必要とされています。
|
|
|
|
患者の対処法
|
|
|
治療や胎児への影響も考え,抗がん剤治療中は避妊しましょう。
医師には抗がん剤が性機能にどのような影響や障害を与えるのか,また副作用の時期なども確認しておきましょう。特に,骨髄抑制,粘膜障害など,副作用があらわれる時期の性生活は避けたいものです。
妊娠と出産に関しては,治療終了後から一定の期間をおけば,胎児への影響は少ないといわれています。
ただし,がんの再発の可能性もあり,妊娠時期などについては,主治医とよく相談しましょう。
|
|
|
|
|