抗がん剤治療と副作用のすべて
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がん治療のすべてがわかる －がん治療最新情報－
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治療前に確認すべきこと
化学療法の種類と特徴
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代謝拮抗剤
副作用の種類と出現時期
植物アルカロイド
臨床試験と標準治療
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共存療法・休眠療法
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免疫最大化がん治療
これからの抗がん剤治療
がん幹細胞と化学療法
化学療法Ｑ
＆
Ａ
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ドキシフルリジン・抗がん剤の概要
分類-代謝拮抗剤
商品名 フルツロン
製造販売
中外製薬
ドキシフルリジンは代謝拮抗剤に分類され，フルオロウラシルのプロドラッグとして，胃がん，大腸がん，転移性の乳がんに使用されるフッ化ピリミジン系の抗がん剤です。
この薬剤は，フルオロウラシルを開発した米国のロシュ社が開発した物質をもとに，１９７８年に日本において，経口薬として新たに開発されたものです。
日本では，１９８７年に，胃がん，結腸がん・直腸がん，乳がんの治療薬として承認されています。
また，再発予防を目的として，手術後の補助療法としても多く使用されています。
この抗がん剤は，体内で徐々にフルオロウラシルに変換され，ＤＮＡの合成やＲＮＡの合成を阻害することで，がん細胞を死滅させます。
そのため，フルオロウラシルよりも，治療効果が高く，副作用も軽いとされています。
ドキシフルリジンの治療対象となるがんの種類
胃癌，大腸癌，乳癌，子宮頸癌，膀胱癌など，また，医師の判断により，各種のがん治療に応用されています。
投与法
カプセル剤で，1日の投与量800～1200mgを3～4回に分けて経口服用します。
ドキシフルリジン(フルツロン）の
主な副作用
副作用は，フルオロウラシルと同様の症状があらわれます。
重度の下痢や腸炎とそれにともなう脱水症状，食欲不振，吐き気・嘔吐などの消化器症状はよくみられます。
骨髄抑制による白血球減少や血小板減少，間質性肺炎などの重い症状もみられます。
肝機能障害，腎不全，心不全，神経の障害による歩行障害や手足のしびれ，言葉のもつれなどが見られ，白質脳症を発症する場合もあります。
さらには， 下血や舌炎，口角炎，動悸や不整脈などの循環器症状，頭痛，味覚異常，紅斑，皮膚炎などがあらわれることがあります。
使用上の注意
抗がん剤テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム（ＴＳ－１）との併用は，重い骨髄抑制や消化器症状が起こる恐れがあるので併用できません。
テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム（ＴＳ－１）中止後も，１週間は本薬剤を使用できません。
抗血栓薬のワルファリンカリウムと併用すると，これらの薬の作用が増強され，出血が起こったり，死亡した例も報告されているので，定期的に血液凝固能検査を受ける必要があります。
抗てんかん薬のフェニトインとの併用はめまいや運動失調を引き起こすおそれがあるため，フェニトイン血中濃度や副作用の発現に十分注意し，フェニトイン投与量の調節を行う必要があります。
妊婦および妊娠の可能性のある人はこの抗がん剤の使用をできるだけ避け，授乳は中止してください。
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