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前立腺がんの治療
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前立腺は膀胱の下にあり,膀胱からでた尿道の一部をとりかこみ,直腸に隣接している約3cm程度の臓器です。
前立腺がんの約80%は,前立腺の外側の周辺に発生し,外側に向けて増殖していきます。
日本においては,年間約2万人が発症し,近年急激な増加傾向を示し,増加率ではすべてのがんのなかでもっとも高いといわれています。
この原因として,高脂肪・高タンパク食など食生活の欧米化や高齢化などが原因とされています。
このがんは60歳以上の高齢者に多いということや,増殖が遅いという特徴があり,施術をせずに,経過観察によって様子をみるということも重要です。
また,骨にも転移しやすく,進行すると脊椎,肋骨,前腕骨,大腿骨,頭蓋骨など,全身の骨と臓器に転移します。
この段階になると,痛みがひどく,通常の生活ができなくなるばかりでなく,治癒は期待できず,緩和治療が中心となります。
したがって,前立腺がんで大切なことは,早期ののうちに治療することが大切です。
前立腺がんの治療法には,待機療法(PSA監視療法),ホルモン療法,外科手術,放射線療法があり,抗がん剤はホルモン剤投与で効果がみられなくなった場合におこなわれます。
待機療法とは,手術など積極的な施術をせずに,腫瘍マーカーのPSA値を見ながら,経過観察をするという方法で,進行する速度の遅い前立腺がんではよく用いられます。
また,前立腺がんはホルモン剤がよく効き,ホルモン投与は男性ホルモンを押さえることが有効であるため,内分泌治療ともいわれます。
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前立腺がんの病期(ステージ)と治療 |
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病期 |
PSA |
グリソン
スコア |
治療 |
低リスク群 |
10.0以下 |
6以下 |
待機療法,ホルモン投与,
放射線治療,外科手術 |
中リスク群 |
10.0以上〜
20.0以下 |
7 |
ホルモン投与,放射線治療,外科手術 |
高リスク群 |
20.0以上 |
8以上 |
ホルモン投与
放射線治療 |
上記のグリソンスコアとは,腫瘍の悪性度を示すもので,生検で採取した,がん細胞を観察し,「最も優勢な部分」と「次ぎに優勢な部分」とにそれぞれ点数を付け,その合計によって判断されます。
たとえば,もっともおとなしいものは,1+1=2となり, もっとも悪性度の高いものは5+5=10 となります。
グリソンスコア 6以下はおとなしいものであり,8 以上は,かなり悪性度が高いと判断されます。
この分類の中で,低リスク群と中リスク群では,腫瘍が前立腺の皮膜内にある限局がんである確率が高く,根治が期待できます。
高リスク群では,腫瘍が皮膜の外側に,浸潤している確率が高く,ホルモン投与や放射線治療が行われます。
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前立腺がんの抗がん剤治療
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前述したように前立腺がんでは,ホルモン療法が中心です。腫瘍が前立腺やその周囲にとどまっているときには,手術や放射線治療が選択されます。
前立腺がんにおける抗がん剤治療はこのホルモン療法が効かなくなった場合に選択されます。したがって前立腺がんの場合,はじめから抗がん剤をしようすることは原則的にありません。
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前立腺がんのホルモン療法
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前立腺がんは男性ホルモンの作用で増殖するため,このホルモンの分泌を抑える治療が中心です。
しかし,このホルモン療法でがんを根治させることは困難であり,ホルモン療法をやめれば腫瘍は再び増殖しはじめますし,やがてこの治療法も早ければ2〜3年で効かなくなることもあり,このような
状態を「内分泌療法抵抗性前立腺がん」とよんでいます。
現在,ホルモン療法の中心は「最大男性ホルモン遮断(MAB法)」です。
この治療法では,脳の下垂体に作用し,約95%の男性ホルモンを産生している精巣からの男性ホルモン分泌を強く抑制する注射剤のLH−RHアゴニスト(ゾラデックス・リュープリン)と,前立腺に男性ホルモンが作用するのを防ぐ抗男性ホルモン剤を併用します。
また,このようなホルモン療法では,男性ホルモンが抑制される結果,特有の副作用がみられます。
それらの副作用とは,ホットフラッシュ(ほてり),発汗・動悸,女性化乳房,肥満,骨粗鬆症,性欲減退,勃起不全(ED)などです。
これらの副作用は一般の抗がん剤と異なり日常生活に支障をきたすほどのものではありませんが,治療も長期にわたるため,よく理解しておきたいものです。
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ホルモン療法以外の抗がん剤治療
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前立腺がんに対しては,ホルモン剤以外の抗がん剤では高い治療効果はあまり期待することはできません。
しかし,ホルモン剤に効果がみられなくなった場合など,以下の抗がん剤が使用医されます。
抗がん剤:ミトキサントロン+プレドニゾロン
抗がん性抗生物質のミトキサントロンを3週間ごとに投与し,ステロイド剤のプレドニゾロンを毎日投与します。痛みが改善する効果が報告されています。
抗がん剤:ドセタキセル+エストラムスチン
最近の進行がんにおける大規模な臨床試験では,上記の治療法よりも生存率が高く,生存期間は約1年半と報告されています。
エストラムスチンは,アルキル化剤の抗がん剤と女性ホルモン(エストラジオール)を結合させた薬剤です。
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