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がんになり,腹水がたまってきています。 抗がん剤治療でも対処できる場合もあると聞いています。 その原因と対処方を教えてください。
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がんも進行すると腹水がたまる場合も,多くみられます。
この腹水の原因はいくつかあります。
肝硬変や肝臓がんになり,肝機能が低下すると,タンパク質の一種であるアルブミンの生成量が減少し,血中濃度が低下します。
すると,浸透圧バランスがくずれ,血管から血漿成分がしみ出してしまうのです。
また,肝硬変により,肝臓へ門脈を通して流れ込む血流が妨げられ,門脈圧が亢進すると,血液内の血漿成分が腹腔内に漏れ出します。
このようなことから,肝臓がんは腹水症状がでやすいがんといえます。
がんはある程度の大きさになると,付近の血管に信号を送り,がん細胞に向けて血管をつくらせます。
これを血管新生と呼びますが,この新たにできた血管は血管の膜が薄く,血漿成分が漏れ出してしまうのです。
腫瘍が大きくなるほど,この新生血管も増え,漏れ出す血漿成分も増加し,腹水もたまりやすくなります。
また,腹膜にがんが転移した場合,多くの場合腹水が生じます。
腹膜表面は本来,ごく少量のリンパ液の出入りがある程度ですが,がんが広範囲に腹膜に浸潤すると,ここから滲み出た体液が腹腔にたまり始めます。
これをがん性腹膜炎と呼んでいます。
少量の腹水であれば特に問題はありませんが,腹水が増えてくるとお腹が張り,食欲が落ち,便通が悪くなるだけでなく,横隔膜を押し上げて呼吸が苦しくなることさえあります。
多くは胃がんなどの消化器系のがんで起こり,このような状態になるとがんの治癒も困難になり,平均生存期間は2ヵ月くらいといわれています。
治療は対症療法となり,利尿剤で水分を強制的に排出させたり,腹水を抜くことにより症状は改善します。
ただ,一度にすべて腹水を排出させるのは禁忌です。
腹腔内圧が急激に下がり過ぎると,体液バランスが崩れ,血圧が急激に下がったりすることがありますし,腹水はまたすぐにたまり始めますので,この体液の出入りのために,体力を消耗してしまうのです。
事実,ある自宅療養をしていた肝臓がんの患者さんが,腹水が増加したため,救急患者として,病院で診察してもらったところ,腹水をすべて抜かれ,その3日後に死亡したという話もあります。
ところで,腹水を抜きながら腹腔内に抗がん剤を直接注入すると,腹水がたまらなくなることがありす。
腹膜表面のがん細胞に抗がん剤が直接作用するためですが,効果はあくまで局所的なもので,薬剤によっては発熱することもありますが,試してもよい方法だと思われます。
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