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メドロキシプロゲステロン
抗がん剤の概要
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分類- ホルモン剤 |
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商品名 |
製造・販売 |
ヒスロンH |
ファイザー・協和発酵 |
プロゲストン |
富士製薬工業 |
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乳がんの6割から7割は,女性ホルモンであるエストロゲンの影響を受けて,増殖します。
すなわち,女性ホルモンであるエストロゲンが乳がん細胞の中にあるエストロゲン受容体と結合することで,がん細胞の増殖を促進させるのです。
メドロキシプロゲステロンはプロゲステロンの類似構造を持つ,合成黄体ホルモンの抗がん剤です。
この薬剤は,一般的に,月経異常や不妊症などの治療に対して使用されます。
ただし,この抗がん剤は大量に使用すると,乳がんや子宮がんのがん細胞の増殖を抑制することができます。
作用のしくみが複雑なため,まだ,明らかになっていない部分が多いのですが,黄体ホルモンはエストロゲン依存性のがんの増殖を抑制することがわかっています。
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治療対象となるがんの種類
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エストロゲン依存性の乳がんや子宮体がん
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投与法
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経口タイプの錠剤で,通常成人は乳癌には,1日の投与量600〜1200mgを3回に分けて経口投与します。
子宮体がんには,通常成人1日の投与量400〜600mgを2〜3回に分けて経口投与します。
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メドロキシプロゲステロンの主な副作用
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重大な副作用として,脳梗塞,心筋梗塞,肺塞栓症,腸間膜血栓症,網膜血栓症,血栓性静脈炎などの血栓症が引き起こされることがあり,その発生率は,約1.4%と報告されています。
その他に,うっ血性心不全やアナフィラキシー様症状がおこることがあります。
また,視力消失,眼球突出,片頭痛などの症状が見られる乳頭水腫が起こる場合もあります。
その他抗がん剤の副作用として,ムーンフェイスと呼ばれる顔が丸くなる症状があります。
月経異常,乳房痛,月経異常,吐き気・嘔吐,肝機能低下,頭痛,発疹,しびれなどがみられることもあります。
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使用上の注意 |
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黄体ホルモン,卵胞ホルモン,副腎皮質ホルモンなど,他のホルモン剤との併用は血栓症を起こすリスクが高くなります。
手術後1ヵ月以内の患者に対する投与は血栓症を引き起こすリスクがあります。
脳梗塞,心筋梗塞,血栓静脈炎などの血栓性疾患のある患者や以前発症したことのある人は使用できません。また,重い肝障害のある人も使用できません。l
妊娠中または妊娠の可能性がある人は医師に相談する必要があります。また,授乳は控えてください。
服用して,まもなく副作用の吐き気・嘔吐,乳房痛などが起こりやすくなります。しかし,ほとんどの人が,2~3か月で症状が軽くなります。
症状が重かったり,長引く場合には,医師に報告してください。
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