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トレミフェン・抗がん剤の概要
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分類- ホルモン剤 |
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フィンランドのファルモス グループ社は,非ステロイド性抗エストロゲン剤の開発中に,エストロゲンレセプターに結びつきやすく,抗がん効果の強いトレミフェンクエン酸塩を発見しました。
1988年にこの抗がん剤はフィンランド政府から,乳がん治療薬として認可されました。
一方,日本では,(株)日本化薬が1986年にファルモス グループ 社と契約し,臨床試験を行い,1995年に承認されています。
抗エストロゲン薬は,乳がん細胞のエストロゲン受容体に結合し,エストロゲン作用を阻害することで,がん細胞の増殖を抑えることができます。
現在使用されている同様なメカニズムの薬剤としては他に,タモキシフェンがあります。 |
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治療対象となるがんの種類
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閉経後乳がん
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投与法
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経口タイプの錠剤で,通常1日40mgを服用し,再発治療時には120mg/日を服用します。
現在,多くの場合,トレミフェンは再発時の治療に使用されています。
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トレミフェンの主な副作用
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抗がん剤としての作用のメカニズムがタモキシフェンと同じため,副作用も類似したものが多くみられます。
のぼせやほてり,発汗など,更年期障害に似たものがみられます。さらに生理不順や無月経,性器からの出血などがみられます。
その他の副作用として,吐き気・嘔吐,食欲不振,胃部不快感,下痢,発疹,かゆみ
白血球減少, 血小板減少,貧血,頭痛,めまい, 視覚障害,うつ症状などがみられます。
また,重大な副作用として,まれですが,血栓塞栓症,静脈炎,肝機能障害などがみられることもあります。
タモキシフェンよりも子宮体がんの発症の危険性は少ないといわれています。
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使用上の注意 |
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この抗がん剤による治療を始めた初期に,効果があらわれる前に,がんが一時的に大きくなる症状がみられます。
これをフレア反応といい,その部位に副作用として,痛みをともなうことがあります。
このフレア反応は,軽くなってきますが,1〜2週間経過しても,痛みがとれない場合には医師に報告しましょう。
ワルファリンカリウムなどの抗血液凝固剤との併用では作用が増強する場合があります。
妊婦又は妊娠している可能性のある人には使用できません。授乳は中止してください。
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