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下痢の特徴と原因 |
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副作用としての下痢は,投与後すぐにあらわれる早発性下痢と,24時間以降に起こる遅発性下痢とに分けることができます。
抗がん剤の刺激により,腸の蠕動(ぜんどう)運動が活発になるために起こる下痢は早発性下痢であり,コリン作動性下痢とも言い,一過性の下痢です。
また,遅発性下痢は抗がん剤が,直接,消化管粘膜を傷つけたり,抗がん剤の副作用で白血球が減少し,腸管感染することで起こります。
この下痢は治療開始後数日にわたって現れます。早発性に較べ頻度が高く,長びくこともあります。
分子標的治療薬でも頻繁にに下痢の症状がみられます。化学療法では,特に遅発性下痢が問題となります。
下痢が激しかったり長びくと,脱水症状や電解質異常を起こし重篤化する可能性がありますので必ず医師に報告してください。
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副作用の治療法 |
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通常の治療では,下痢止めや整腸剤を用います。早発性下痢の場合は,抗コリン剤が有効です。
遅発性下痢の重い場合は,症状に合わせた薬剤投与と共に,補液や電解質のコントロールを行います。
下痢と同時に白血球の一種,好中球の減少が見られる場合は,G−CFS製剤により,好虫球を増加させ,免疫力を回復させます。さらに抗生物質も投与します。
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患者の対処法 |
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まず,カイロやひざ掛けを利用するなど腹部を保温し,腸の蠕動運動を鎮めるようにすることが大切です。
症状が重い場合は簡易便器やポータブルトイレなどを用意しておくと安心です。
食事は回数を増やして少量ずつ食べましょう,また,香辛料,食物繊維を多く含む食品は避け,できるだけ,暖かく,消化吸収がよいものを摂取しましょう。
腸粘膜を刺激する冷たいものや揚げ物など脂肪を多く含むもの,香辛料などの刺激物,繊維質の食品は避けましょう。
水分補給や電解質の補給にはスポーツドリンクを冷やさずにゆっくり飲むとよいでしょう。 |
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