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味覚障害の特徴と原因
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味覚障害とは,食べ物や飲み物の味がこれまでとは異なり,味がわからなくなる状態をいいます。
抗がん剤によって,昧を感じる器官である味蕾(みらい)や,舌神経や舌咽神経など味覚に関わる神経が障害を受けることで味覚障害が起こります。
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味蕾は正常な味覚を得るためには亜鉛が必要ですが,亜鉛を体外に排出しようとする抗がん剤の働き(キレート作用)で,亜鉛が欠乏することも原因となっています。
味覚障害は高齢者に多い口腔の乾燥や,吐き気,下痢,便秘,不安など他の副作用が影響することもあります。
味覚障害になると,食物のにおいや味が感じられず,砂をかんだような味や金属のような味を感じる,塩やしよう油などを苦く感じる,何を食べても甘く感じるなどを訴える患者が多いようです。
そこで,今まで好きだったものが嫌いになるということも見られ,食欲不振につながります。
食欲不振は栄養障害や体重減少を引き起こすだけでな<,がん治療の効果にも悪影響をおよぼします。
治療中だから味覚障害は仕方がないとあきらめずに,医師に相談して,治療して食欲を取り戻すことが大切です。
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副作用の治療法 |
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味覚障害の改善には,亜鉛の摂取が効果的です。
極端な亜鉛不足の場合は,亜鉛製剤で亜鉛を補充します。
食欲不振がとても重い場合,点滴や,鼻腔から胃や十二指腸までチューブを通し,その管を使って栄養補給する経腸栄養が必要となります。
口内炎が食欲不振を助長している場合は,口内炎のヶアも大切になります。
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患者としての対処法 |
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亜鉛をサプリメントとして摂取する方法もありますが,その場合は医師に相談してください。
食事の工夫としては,食事時間を無理に決めず,1日の必要量を何回かに分けて食べることや,メニューも食べられそうなものを栄養のバランスを考えながら組み立てることも必要です。
また,グレープフルーツは薬剤の代謝を阻害し,副作用を増強する成分が含まれるため,摂取は控えたほうがよいでしょう。
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