マイトマイシンC
                               
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抗がん剤治療と副作用のすべて

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マイトマイシンC・抗がん剤の概要

        分類- 抗がん性抗生物質
           
商品名
マイトマイシン
製造・販売
協和発酵
   


マイトマイシンC(マイトマイシン)は1955年に北里研究所で放線菌から得られた抗腫瘍抗生物質のなかで,安定性が高く,最も抗腫瘍活性を有する抗がん剤として選択され,開発されました。



このマイトマイシンCの開発の前には,マイトマイシンA,Bが,すでに開発されています。

この薬剤は体内で,複数の活性代謝物に変化し, がん細胞のDNA内に入り込み,DNA間に架橋形成をおこないます。

そして,アルキル化剤と同様にDNAの分裂阻止や,フリーラジカルによるDNA鎖切断などをおこなうことによって,抗腫瘍効果を発揮すると考えられています。



治療対象となるがんの種類

   

慢性骨髄性白血病,慢性リンパ性白血病,頭頸部がん,胃がん,大腸がん,肛門がん,肺がん,膵臓がん,肝臓がん,子宮がん,乳がん,膀胱がんなど,多くのがんに使用されます。

近年では,肝臓がんに対する肝動脈塞栓術や膀胱がんに対する膀胱内注入などで使用されています。

肝臓がんに対する局所治療として,肝動脈塞栓術を行う際にエピルビシンとマイトマイシンCを混合して使用します。

また膀胱がんでは,膀胱内に上皮内がんや多数の乳頭状のがんがある場合,膀胱内にBCGや抗がん剤のマイトマイシンCやアドリアマイシンなどを注入する抗がん剤治療もあります。

肛門がんに対しては,5-FUとマイトマイシンCが併用されています。



 

投与法

 

青色の粉末状の注射剤で,投与します。

投与スケジュールはがん種によってそれぞれ異なりますが,静脈内投与であればおおむね1~3週間に1度実施します。

膀胱がんに対する局所治療としては,再発予防投与では一日1回または隔日に4~10mgを膀胱内に投与し,また,治療目的としては,1日1回,10~40mg を膀胱内に注入します.

ビンカアルカロイド系あるいはビンデシン硫酸塩との併用で,副作用として,息切れや気管支痙攣の報告があり,同時に使用する際には,投与後2時間は観察を十分に行い,症状に応じ,気管支拡張薬やステロイドの使用,呼吸補助を考慮する必要があります。

静脈や膀胱以外では,動脈,髄腔内,胸腔内,副腔内に投与される場合もあります。




 

マイトマイシンCの主な副作用

   

マイトマイシンCは抗がん剤のなかでも,副作用として特に強い骨髄抑制が起こりやすい薬剤ですので,感染症や貧血,出血傾向に注意してください。

腎臓障害も起こしやすく,軽度な場合が多いのですが,まれに溶血性尿毒症症候群や急性腎不全などがみられることがあります。

特に微小血管障害性溶血性貧血による溶血性尿毒症性症候群では,累積投与量依存性があり,投与開始後5~12ヵ月の期間で発症する可能性が高く,死亡率も50~100%と高率です。

その他,重篤な副作用として,肺毒性による間質性肺炎・肺線維症があります。

肺毒性発症頻度は8%前後と報告され,総投与量が30mg/㎡以上になると発生頻度が高くなるとされています。

肺毒性の症状として呼吸困難,から咳,疲労感があり,胸部X線写真上肺線維化像が見られます。

その他の重篤な副作用として,アナフィラキシーショック,肝臓・胆道障害などが報告されています。

吐き気・嘔吐もみられますが, 催吐性リスクは低いとされ,嘔吐予防のため,静脈内投与ではステロイド使用が推奨されています。

その他,この薬剤による抗がん剤治療の副作用として,食欲不振,全身倦怠感,脱毛などがあります。
  


  使用上の注意     

骨髄抑制に伴い,発熱性好中球減少症もあるので,定期的な体温測定が必要です。

静脈内投与では,肝・腎機能障害が出現する可能性があるため,排泄時の便や尿の色調変化や黄疸の有無などを,よく観察し,異常がでたらすぐに報告してください。

この薬剤の抗がん剤治療における間質性肺炎の発生率は8%程度であり,空咳や発熱などがみられたらすぐに報告すると共に,X線検査も必須ですので,定期的な通院が必要となります。

他の抗がん剤と併用して治療したり,放射線治療と併用した場合,副作用が増強することがあります。

ビンカアルカロイド系の抗がん剤と併用すると,息切れや気管支痙攣が起こることがあります。

点滴中に抗がん剤が,皮膚に接触すると,皮膚炎や難治性の潰瘍ができることもあります。点滴中はできるだけ安静をこころがけてください。

動物実験で催奇形性が報告されている為,妊婦または妊娠している可能性のある人は医師と相談してください。授乳は中止してください。




       
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