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メトトレキサート・抗がん剤の概要 |
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分類-代謝拮抗剤化剤
商品名 メトトレキセート 製造販売 ワイス-武田薬品
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メトトレキサートは，葉酸代謝拮抗剤とよばれる抗がん剤で，白血病などの治療に使用され，１９４０年代に米国で開発されました。
核酸の形成に必要な活性型葉酸を作る酵素の働きを阻害し，ＤＮＡの合成を抑制することで，がん細胞の増殖を抑えます。
開発当初は白血病の治療薬として使用されましたが，現在では乳がんなど，さまざまな多くのがん種に使用され，特に米国ではよく使用される抗がん剤です。
ちなみに，この薬剤は免疫グロブリンの生産やリンパ球の増殖抑制など，免疫を抑える機能があり，リウマチ治療にも利用されています。
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メトトレキサートの治療対象となるがんの種類
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急性白血病，慢性リンパ性白血病のほか，慢性骨髄性白血病，絨毛癌などの絨毛性疾患にも用いられます。
白血病では単独か，メルカプトプリンなどとの併用で使用されています。
急性白血病や悪性リンパ腫における中枢神経系への浸潤などには，ロイコボリンと併用するメトトレキサート･ロイコボリン救援療法もあります。
その他，メトトレキサートと他の抗がん剤併用療法として，乳癌にはCMF療法，胃癌にはメトトレキサート・フルオロウラシル交代療法，尿路上皮癌にはM-VAC療法があります。
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投与法
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注射剤と錠剤の２種類があり，錠剤では，通常、成人5〜10mg（2〜4錠）を1日量として，1週間に3〜6日経口服用します。
がん種によって，静脈，動脈，筋肉注射，髄腔内注射と複数の投与方法があります。
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メトトレキサートの主な副作用
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吐き気・嘔吐，下痢，口内炎，発疹，じんましんなどの過敏症など，いろいろな副作用がでやすい抗がん剤です。
副作用で，特に注意しなければならないのが骨髄抑制にによる血液障害です。白血球の減少による感染症や，血小板減少により出血などがあります。
発熱や歯茎出血・皮下出血などがみられたら，すぐにに医師に報告してください。
また，呼吸困難や血圧低下などアナフィラキシーショックにも注意が必要です。
その他，間質性肺炎にも注意が必要で，から咳や息切れなどの症状がみられたらすぐに医師に報告してください。
肝機能障害，腎機能障害，腸炎などにも注意し，予防のために，頻回な検査が必要です。
大量の投与や髄腔内投与，放射線治療との併用により白質脳症が発症することがあります。
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使用上の注意 |
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メトトレキサート・ロイコボリン救援療法および，メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法は高度な危険性をともなうため，療法中，および療法後，一定期間は医師の監督下で状態を観察する必要があります。
非ステロイド抗炎症薬，鎮痛薬（NSAIDs），抗生物質（テトラサイクリン，クロラムフェニコール），抗菌薬，ＳＴ合剤（バクタ），抗てんかん薬（フェニトイン）などとの併用はこの抗がん剤の作用を増強させます。
この抗がん剤はアルコール摂取で肝臓に障害が起きやすくなるので，アルコールは控えましょう。
また，肝臓や腎臓に障害のある人は，さらに悪化するおそれがあるので，この抗がん剤は使用できません。
妊婦または妊娠している可能性のある人は原則として使用できません。授乳は中止してください。
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